リフォームの基礎知識 断熱リフォーム

断熱リフォームの基礎知識

夏の暑い日、エアコンをつけてもなかなか部屋が涼しくならない。
冬の寒い季節には、電気代が高くなるばかりかいつも足元がスース―する。
そんな住宅への不満を解消するには、断熱リフォームの検討をおすすめします。
断熱リフォームとは、断熱材や断熱用建具(ドア・窓)を屋根や壁、天井、床、基礎、開口部などに設置して夏季の熱気と冬の寒気の侵入を防ぎ、夏涼しく、冬暖かい快適な環境を実現するリフォームです。

断熱リフォームのメリット

断熱リフォームのメリットは、

  1. 暮らしが快適になる
  2. 健康を守れる
  3. 経済的

という点があります。
夏場いくら冷房をつけても室温が下がらず、家事などで少し動き回っただけで汗ばんだり、冬場暖房をつけても足元だけはいつまでもスース―している、なんて環境では快適な暮らしは出来ません。
適切な断熱リフォームを行えば、それらは解消されて夏涼しく、冬暖かい快適な暮らしが実現できるのです。
また、体温調節機能の劣ってきた高齢者の方ですと夏場は熱中症、冬場にはヒートショックなどによる危険を回避でき、ご自身ならびにご家族の健康を守ることができます。
さらに、断熱リフォームを行えば電気・光熱費を抑えることができるため、大変経済的です。

熱の移動3法則

夏涼しく、冬暖かい快適な住空間のためには、熱の移動を制御することが極めて重要となります。
そのため、ここでは熱移動の基本法則について説明していきます。

熱の伝導

熱の伝導とは、物体を介して熱が伝わる現象です。食材をフライパンの上に置き、コンロに火をつけると火の熱はフライパンを媒介して、肉に伝わります。この現象を熱の伝導といいます。

熱の輻射

熱の輻射とは熱が電磁波として運ばれる現象のことをいいます。夏の暑い日、太陽光によって熱せられたアスファルトが夜になっても熱を発しているのは、日中に蓄積された道路などの表面から熱エネルギーが放出されて伝わるためです。

熱の対流

熱の対流とは、水や空気といった流体を媒介して熱が伝わる現象です。夏に身体を扇風機の風に当てると涼しくなるのは身体の熱を風(流体)が移動させているためです。

断熱の方法

住宅の断熱は、屋根や天井、壁、床、基礎の部分に断熱材を設置し、ドアや窓の開口部には断熱建具を、熱の伝導・輻射・対流に対して有効に作用するように設置して行います。
断熱材の配置方法には3種類あり、外断熱(外張り断熱)、充填断熱、内断熱という方法があります。

外断熱(外張り断熱)

外断熱とは3種類の断熱工法の中で最も効果の高い断熱方法ですが、工事は足場を必要としたりするなど大掛かりな工事となりますので、かなり高額になります。工事期間中は引っ越しをする必要もあります。
外断熱の方法は、住宅の屋根、壁、床、基礎の屋外側に断熱材を配置します。木造、鉄骨造、鉄筋コンクリート造のどの住宅でも採用される方法です。しかしマンションのような区分所有建物で、ご自分の住居だけを施工するといったことは一般的にはできません。

内断熱

内断熱は屋根や壁、基礎の屋内側に断熱材を配置する方法です。
外断熱同様、木造、鉄骨造、鉄筋コンクリート造といった建築工法に関係なく採用できる断熱方法です。
大掛かりな足場工事などが必要なく、既存の壁を壊したりする必要もないため、費用・工期も抑えられます。また、高齢者のお部屋だけ、リビングだけといった部分リフォームも可能で、工事のために引っ越しする必要がないなど自由度の高い断熱方法ですが、室内に断熱材を配置するため居住空間が断熱材の分だけ狭くなるというデメリットもあります。

充填断熱

充填断熱とは、屋根、壁、天井、床などの中に断熱材を入れる断熱方法です。
木造や鉄骨造住宅の場合、壁の中は空洞になっていることが多く、そこに断熱材を充填させて行います。壁の中に断熱材を配置しますので、内断熱のように部屋が狭くなったりするようなことはありません。(鉄筋コンクリート造の住宅には天井以外の箇所に充填断熱をりようするとはできません。)
ただし、いずれの場合も柱や梁には断熱材を充填できないため、その部分から熱伝導によって熱が伝わらないようにするために、断熱の十分な効果を得るためには柱や梁の部分を内断熱で補強する必要があります。また、いったん壁などを一旦はがしたりしますので、費用や工期がかかり、引っ越しの必要性もあります。

その他の防暑対策

ここまで断熱材を用いた断熱リフォームの説明をしてきましたが、これ以外にも断熱リフォームの方法があります。
特に夏の暑さがひどい関東以南の地方では上にあげた方法以外にも様々な方法で、防暑対策をしています。

夏場の住宅内が暑くなってしまう原因として以下の2点があげられます。

  1. 熱の伝導・輻射によって住宅内に熱が侵入する
  2. その侵入した熱が住宅内部に留まってしまう

その対策として

  1. 遮熱(伝導や輻射による住宅内部への熱の侵入を減少させる)
  2. 住宅に留まってしまった熱を、対流を使って排出する

ことが重要となります。

遮熱の方法

遮熱の方法には具体的に以下の方法があります。

  1. 屋根・外壁に遮熱シート(遮熱用建材)
  2. 窓・ドアを遮熱仕様のものに取り替え
  3. 庇(ひさし)を外壁の適切な箇所に取り付け
  4. 屋上・外壁の緑化

対流を使う方法

次に対流を使って住宅に留まってしまった熱を排出する方法は以下のとおりです。

  1. 屋根裏に自動開閉式換気口(温度により自動的に開閉するため、冬季は高気密、夏季にだけ対流を起こし熱を排出)
  2. 基礎部分に自動開閉式換気口(屋根裏と同様に夏季だけ排出)
  3. 住宅内の天井付近に排熱用の小さな窓(熱い空気は上昇するため、エアコンを作動させたまま開けておくことが可能)

断熱リフォームの依頼先

比較的簡単な断熱リフォームの依頼先

工事内容 依頼先
断熱材、断熱建具の設置といった簡単なリフォーム 建築士事務所
住宅会社
建設会社
工務店
内装工事店(推奨依頼先)

熱の基礎理論から見直す高度な断熱リフォームの依頼先

工事内容 依頼先
断熱材、断熱建具から断熱方法、防暑対策までトータルで検討する断熱リフォーム 建築士事務所
住宅会社
建設会社

断熱材や断熱建具を設置するといった簡単なリフォームの場合、最適な依頼先は内装工事店一択です。
なぜなら、住宅会社や建設会社、公務店といった業者に依頼すると、高額な中間マージンが発生するためです。また、実際にそれらの業者に依頼しても工事をするのは内装工事店であるため、直接内装工事店に依頼した時の仕上がりと比べても大きく変わらないからです。
このため簡単な断熱工事であれば、直接内装工事店に依頼することがオススメです。

さらに、熱の基礎理論から断熱方法、防暑対策までトータルで検討する断熱リフォームを行う場合、高度な知識と経験を要するため当然依頼先は絞られてきます。
その中でも、断熱リフォームを得意とした建築士事務所に依頼するのが最もオススメです。

まとめ

  • 断熱リフォームは夏涼しく、冬暖かく過ごすための快適な生活を実現してくれる
  • 断熱リフォームのメリットは①生活が快適になる、②健康を守れる、③経済的
  • 断熱の方法は、外断熱(外張り断熱)、内断熱、充填断熱がある
  • その他にも遮熱・対流を用いた方法がある
  • いずれにしても断熱リフォームの理論は極めて難しく、地域ごとに最適な断熱方法も異なるため断熱リフォームの知識と経験のある業者を選択することが必要

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